表現の自由回復のために 表現の不自由展実行委員会が望むこと

  • 2019.08.16 Friday
  • 20:17
   名古屋「表現の不自由展・その後」の問題に関して、永田浩三さんのFacebookから転載します。この問題は、教育、文化、思想「言論・表現の自由」に広くかかわる問題ですが、独自のHPなどはないようですので、こちらに紹介します。(管理人)
        ****以下、永田浩三さんより****
 すこし長いですが、どうぞお読みください。
    
 主に日本で起こった検閲や言論規制を受けた作品を集めた展示企画、あいちトリエンナーレ2019の「表現の不自由展・その後」は、大規模な言論テロによってわずか展示開始3日目にして終了に追い込まれました。
いま、「表現の不自由展・その後」の入り口は巨大な壁で塞がれています。
しかし、会場内は封鎖される前のまま維持され、私たち実行委員会が交代で保全・見守りを続けています。
まず、私たち表現の不自由展実行委員会は、以下の点でこの「大規模な言論テロ」に対し憂慮すべきとともに社会的犯罪として抗議の声をあげます。
1)作家の作品を公開する権利を奪ってしまったこと
2)展示施設で働くスタッフの方々に対する「言葉の暴力」で心身両面での疲弊を強いたこと
3)美術展示施設の表現の自由を破壊したこと
4)痛ましい京都アニメーションの放火事件を連想させる犯罪教唆で社会的不安を引き起こしたこと
 まず今回の件でなすべきは、展示終了までの経緯を詳細に至るまで明らかにし、いまや日本社会全体の問題となってしまったこの「表現の危機」の情報を広く分かち合い、議論を喚起することに思います。そして、私たち実行委員会は、展示再開というかたちでの「表現の自由」を回復することこそが、この「表現の危機」に立ちむかう最良の手段であると信じてやみません。
 先日、あいちトリエンナーレ2019実行委員会にお渡しした「『表現の不自由展・その後』中止に対する公開質問状」は、再開のための衆議を分かち合うためのステップと位置づけています。
 あいちトリエンナーレ2019実行委員会の「展示終了」という最終決定は、表現の不自由展実行委員会に正式な最終通告がなく、大村知事の記者会見をネット等の傍聴で知らされました。この相互協議のない一方的な措置は、表現の不自由展実行委員会と出展作家の権利を損ねるものであり、批判の声明を出しました。

 これは美術展示の意思決定は公正なものでありたいという思いから出したもので、美術界の改善と公共性の向上の願いが根底にあります。決して、あいちトリエンナーレ2019実行委員会との対立を企図してのことではありません。
 この「表現の危機」において求められるのは、結束の力です。先ごろ72組の本展と「表現の不自由展・その後」の作家が合流し、「再開の呼び掛け」を訴えるアーティスト・ステートメントがなされました(8月15日現在83組)。私たち実行委員はこれに強く勇気づけられました。その生まれる過程では、私たちが出展作家の仲立ちをし、かれらが合流した経緯もあります。
 また、本件で多くの市民の方、ジャーナリスト・有識者団体からも再開を求める支援の声をいただきました。私たちはその期待に応える責務を重く受け止めています。
 
 今度は、私たち表現の不自由展実行委員会とほぼ途絶えがちとなってしまったあいちトリエンナーレ2019実行委員会との間で対話を回復させ、ともに手を携え、再開のための人事を尽くす番だと思います。
 私たちが求めるのは、安全かつ安心なかたちでの再開です。私たちは企画準備初期(4月)から、保安上の問題に対しては、私たちの長年の経験をもとに、専門家の知見もいただき、おそらくは最高レベルの対処マニュアルと注意喚起をし続けてきました。抗議行動もある程度予測していました。
そうした事態になった場合、最も懸念されるのは、最前線に立たされる電話応対される職員の方、会場のボランティア監視員の方たちの心身の消耗です。ですから事前の研修の必要性と心身の消耗のケアの重要性も指摘もしてきました。そうした準備が十分になされていなかったことは本当に残念でなりません。
 これらに加え、今回の事態の詳細な情報開示を受け、より広い専門家の参集で事態の分析をともに行っていきたいと思います。
その過程を経て、ご来場いただく方々には安全かつ安心して作品の鑑賞ができる環境づくりを見出すことができると信じています。
ヴェネチア・ビエンナーレやドクメンタを筆頭とする、海外の国際美術展は、近年社会のタブーを直視する政治性の強い美術表現を集め、世に問題提起を投げかけています。日本の美術展示ではそれがかなり希薄であることがしばしば指摘されています。

 あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」にも、そうした世界潮流に呼応する意味合いがあります。本展出品作のなかに含まれる、強制連行や日本軍「慰安婦」、天皇制、在日米軍基地、政治と社会の右傾化、福島の放射性物質汚染、といった主題はまさにこの「日本社会のタブー」そのものです。
そうした意味合いを持つ「表現の不自由展・その後」を、圧力に抗して再開させることは、日本の美術と社会の改善と発展に資するものがあるでしょう。

 また「表現の不自由展・その後」の原型である、2015年のギャラリー古藤で始まった「表現の不自由展」は、いま日本社会に蔓延しつつある検閲と規制の問題を扱うことで、この社会に公正さと公共性を確保したいという問題意識から生まれました。今回の件で「言論表現の危機」が改めて明らかとなりました。この事態に対し、私たちは再開によって応えたいと思います。
 あいちトリエンナーレ2019実行委員会・大村秀章会長、津田大介芸術監督には継続して対話を呼びかけていきます。一緒に力を合わせ、多くの市民やジャーナリスト、識者の方からの応援のもと、再開を実現したいと決意しています。
            2019年8月15日
              表現の不自由展実行委員会
              アライ=ヒロユキ、岩崎貞明、岡本有佳、小倉利丸、永田浩三

★ 平成から令和へーーいま天皇制を考える ★

  • 2019.07.28 Sunday
  • 14:22
=杉並ほっとコミュニケーション第36期=
 
平成から令和へー
      ーいま天皇制を考える

 
★ お話:原武史さん(放送大学教授・明治学院大学名誉教授)
 
◎日時:2019年9月28日(土)
◎時間:13時45分〜 17;00(開場13時30分)
◎場所:高井戸地域区民センター 3F 第1・2集会室
    アクセス:井の頭線「高井戸駅」環八道路歩道橋渡ってすぐ。
         大きな焼却場の煙突が目印。徒歩3分程度
◎資料代:600円 学生;300円 高校生:無料
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2016年8月8日、前天皇は「象徴としてのお務めについての天皇陛下のおことば」を公表しました。この「おことば」に沿う形で「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が成立し、19年4月30日に前天皇は退位。5月1日に現天皇が即位し、元号は平成から令和に変わりました。
本講座では、この一連のプロセスについていま一度考察し、「おことば」に示された象徴の務めにつき、憲法に明記された国民主権の観点から詳細に検討します。合わせて今後の天皇制の行方についても展望したいと思います。
=======================================
=講師略歴=
1962年生まれ。東京大学大学院博士課程中退。
現在、放送大学教授。明治学院大学名誉教授。
 
=主な著書=
・『「民都」大阪対「帝都」東京』(講談社選書メチエ、サントリー学芸賞)
・『大正天皇』(朝日文庫、毎日出版文化賞)
・『滝山コミューン1974』(講談社文庫、講談社ノンフィクション賞)
・『昭和天皇』(岩波新書、司馬遼太郎賞)
・『皇后考』(講談社学術文庫)
・『平成の終焉』(岩波新書)他
 
 主催:杉並歴史を語りあう会(代表:服藤早苗) 
 後援:杉並区教育委員会
 連絡先:090−1804−5971(山本)

韓国の政治文化を考えるー3.1独立運動100年に寄せてー

  • 2019.04.22 Monday
  • 20:10
 =杉並ほっとコミュニケーション第35期=

◆ 韓国の政治文化を考える ◆
                       ―3.1独立運動100周年に寄せて―
お話趙景達さん (千葉大学教授)
日時6月15日(土)午後1時45分(開場1時30分)
場所セシオン杉並(高円寺地域区民センター)第6・7集会室

(東京メトロ丸ノ内線「東高円寺駅」下車徒歩6分または「新高円寺駅」下車徒歩9分)
  地図など会場情報はこちら
  http://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/bunka/kyouiku/1014907.html
・資料代:600円(学生300円)
韓国の市民社会は日本よりはるかにパワーがあるようにみえます。
朴槿恵(パク・クネ)政権は、チョップル(ろうそく)革命によって打倒されたという観があります。
100年前の朝鮮人もすさまじいパワーによって「独立万歳」を叫びましたが、それはチョップル革命の源流のようにみなされています。実は、3・1運動の背景には、朝鮮王朝が長い間培ってきた儒教的民本主義という政治文化がありました。
この政治文化は民主主義とは違い、民を政治の主体とはみなしませんが、しかし民の異議申し立ては、理があるなら認めようとする精神によって支えられています。現在の韓国の社会はこうした政治文化を抜きにしては語ることができません。
そこで、3・1運動100周年にちなんで、この講演では、儒教的政治文化とはどのようなものであり、そしてそれがいかにして3・1運動の起爆剤になったのかについて話してみたいと思います。
そして、現代韓国の歴史についても概観し、儒教的民本主義の政治文化がいかに現在にまで引き継がれているかについて考えてみます。
*******講師略歴***********
1954年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在千葉大学大学院人文科学研究院教授。専門は朝鮮近代史・近代日朝比較思想史。
主な著書は、『近代朝鮮と日本』(岩波新書、2012年)、『植民地朝鮮と日本』(岩波新書、2013年).『朝鮮の近代思想―日本との比較』(有志舎、2019年)など。
***********************************************
主催:杉並歴史を語りあう会 (代表:服藤早苗) 
後援:杉並区教育委員会
連絡先:090−1804−5971(山本)

戦後政治史の中の象徴天皇制 : 渡辺治さん

  • 2018.12.05 Wednesday
  • 10:17

=杉並ほっとコミュニケーション第34期=
「明治維新150年」を考えるpart
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「平成30年(2018年)は、明治元年(1868年)から起算して満150年の年に当たります。
(中略)明治以降の歩みを次世代に遺すことや、明治の精神に学び、日本の強みを
再認識することは、大変重要なことです。このため『明治150年』に向けた関連施策を
推進することとなりました。」(首相官邸HPより)と、政府はうたっています。
そこであらためて、市民の目線から「明治」を考えてみませんか?
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◎講演:戦後政治史の中の象徴天皇制

◎お話:渡辺治さん (一橋大学名誉教授)

★日時: 2019年1月12日(土) 14時〜17時 (開場13時30分)
★場所: 杉並区立産業商工会館 展示室 (JR阿佐ヶ谷駅南口から徒歩5分)
★資料代: 一般600円 学生300円

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明治憲法下の天皇制の下で遂行されたアジア・太平洋戦争への厳しい反省に立って、
日本国憲法によって新たにつくられた象徴天皇の制度は、70年に及ぶ戦後史のなかで、
政治の側からの期待、天皇自身の思いによって、その役割を大きく変えてきました。
大ざっぱにいって、1950年代まで、60年から89年まで、そして89年以降の平成の天皇の
時代では、天皇が果たす役割に違いが見られます。
2019年が明仁天皇の退位、代替わりの年であることを念頭に置きながら、
戦後政治史のなかで象徴天皇が果たしてきた役割を、明治憲法下の天皇制との
比較も視野にふり返ります。
天皇という制度を通じて、「明治日本」と「戦後日本」の断絶と連続について考えます。

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【講師略歴】
1947年生まれ。1972年3月に東京大学法学部を卒業、1973年4月より東京大学社会科学
研究所助手。1979年10月からは東京大学社会科学研究所助教
授。1990年4月からは一橋大学社会学部教授。2010年4月より一橋大学名誉教授。著書
では、『戦後政治史の中の天皇制』1990年、共著『平成の天皇制とは何か』2017年、など。

・主催:杉並歴史を語り合う会(代表:服藤早苗) 連絡先:090-1804‐5971(山本)

・後援: 杉並区教育委員会

フォーラム杉並 第7回企画

  • 2018.11.16 Friday
  • 17:34

熊谷さんのメッセージ付きで紹介します。(管理人)

 

熊谷博子です。
私は今の日本人としてはかなり特別な体験をしています。この状況の中、
いつか自分自身の戦場・戦争体験を語らなくてはと思ってきました。
地元で活動している仲間とともに企画しました。


 ■戦争を知らない大人たち −からだと生活から考える−

 熊谷博子(映像ジャーナリスト・映画監督)
 トークと映像上映
 
 内容
 いま伝える 私の身近な戦争

 プロローグ 小学校の運動会に岸信介元首相が来た
 第1章   食卓の話題は戦争 杉並で過ごした幼少期
 第2章   テロ対策学校という名の“殺人学校” 米・アトランタ
 第3章   他人の死になれていく私 アフガニスタンの戦場で
 エピローグ 原爆にさわる 被爆者・谷口稜曄の遺言

 地元のジャーナリスト3人でリレートークも
 漆原淳俊(元朝日新聞記者)永田浩三(元NHKプロデューサー 武蔵大学教授)

 

 日時 12月2日(日) 14時〜17時(開場13時半)
 場所 東京土建杉並会館 
 http://www2.ttcn.ne.jp/doken-suginami/shibu/map/access-map/index.html
 参加費 500円
 お問い合わせ 090−2531−6775 中村(フォーラム杉並)

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 これまで様々な方の戦争体験を撮影してきましたが、いざ自分でも語ると
決めた時、忘れていた嫌な肉体感覚が戻ってきました。その方々が、
どれだけの意志と強い思いで、つらさや悲しさを乗り越えて、体験を伝えて
くれたのかを改めて感じます。

 現在の日本では、遠いはずの戦場・戦争。しかし、このまま進めば、誰に
とっても身近なものになりかねないおそれ・・・。

 「私たちにとっての身近な戦争」を、頭ではなくからだで、生活感覚で、
皆で考えたいと思っています。
  お時間があれば、是非おいで下さい。

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講演会 マスコミの現状と私たちの暮らし

  • 2018.10.31 Wednesday
  • 09:32

高円寺南9条の会からのお知らせです。

ご都合のつく方、是非いらしてください。

 

講演会 マスコミの現状と私たちの暮らし

―TV報道の変化とその背景―

お話:石井彰さん(放送作家・立教大学社会学部兼任講師) 

 

日時 2018年12月9日 14:30〜17:00

場所    SCF会館1Fホール

 

高円寺南9条の会主催、杉並区教育委員会後援の講演会が上記のとおり開かれます。

講師は高円寺北在住の放送作家・石井彰(いしいあきら)さん。

TBSラジオ「永六輔の誰かとどこかで」の演出など多数のTV・ラジオ番組を手がけ

、多くの受賞作を生み出すかたわら、武蔵大学を経て今は立教大学の講師として

若い人たちの学びに携わっている人です。いま日本のマスコミはどうなっているのか、

憲法が暮らしに生きる社会をつくるため私たちに何ができるのかを、石井さんといっしょに考えます。

14時開会16時半閉会、参加費500円(大学生・障がい者300円、高校生以下無料)、

先着順(開場14時)

 

連絡先:小林 宏康
090-2226-4106
km9jyo@gmail.com

「SCF会館」の場所は http://scf.jugem.jp/?eid=4 で分かります。

 

「明治維新150年」を考える part ★明治維新と民衆の「勤王」★

  • 2018.09.06 Thursday
  • 20:51

杉並ほっとコミュニケーション第33期
「明治維新150年」を考える part


「平成30年(2018年)は、明治元年(1868年)から起算して満150年の年に当たります。
(中略)明治以降の歩みを次世代に遺すことや、明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは、大変重要なことです。
このため、『明治150年』に向けた関連施策を推進することとなりました。」(首相官邸HPより)と、政府はうたっています。
そこであらためて、市民の目線から「明治」を考えてみませんか?

 

明治維新と民衆の「勤王」★
お話 吉岡 拓さん (恵泉女学園大学特任助教)


幕末の政治運動や戊辰戦争に参戦した人々が残した古文書を見てみると、「勤王」という言葉が散見します。
では、果たして当時の人々が考える「勤王」とは、どのようなものだったのでしょうか。
慶応4年、「山国隊」と呼ばれる農兵隊を組織して戊辰戦争に参戦した民衆達の意識と行動から考えます。

 

★日時:2018年9月29日(土) 14時〜17時 (開場13時30分)
★場所:阿佐ヶ谷地域区民センター第4・5集会室(JR阿佐ヶ谷駅南口から徒歩5分)
★資料代: 一般600円 学生300円

【講師略歴】
1978年生まれ。2000年、慶應義塾大学文学部卒業。2005年、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
現在、恵泉女学園大学特任助教。博士(史学)。
【著書・編著】
『民衆と天皇』(2014.5 共著・高志書院)、『十九世紀民衆の歴史意識・由緒と天皇』(2011.5 単著・校倉書房)、
「近世後期大嘗祭斎田抜穂の儀と地域社会 −丹波国桑田郡鳥居村(山国郷内禁裏御料七ヶ村)、
船井郡並河村の事例から−」(2017.2・論文・恵泉女学園大学紀要)、
「近世後期地域社会における天皇・朝廷権威:丹波国桑田郡山国郷禁裏御料七か村の鮎献上(網役)を事例に」(2016.2、恵泉女学園大学紀要)
「私立学校の歴史と創立者−慶應義塾・福沢諭吉の場合−」(2013.2・「大学史活動(明治大学史資料センター紀要)など。

主催:杉並歴史を語り合う会(代表:服藤早苗)

  連絡先:090-1804‐5971(山本)
後援: 杉並区教育委員会

☆杉並区「特別な教科道徳」 教科書採択報告

  • 2018.08.09 Thursday
  • 20:34

8月8日、中学校で初めて「教科化」される「特別な教科道徳」の教科書採択が、教育委員会でありました。

そもそも、中学校で、評価の対象となる「教科」として「道徳」を教科化することには疑問がありますが、とはいっても最悪な教科書が採択されてはたまりません。そんなこともあり、「みんなの会」では要請書も出しましたが、合わせて教育委員会傍聴もしました。(要請文については別記参照)

傍聴席は20席。集まったのは、出版社関係者、教員、市民合わせて38名。

抽選に漏れた人は別会場で音声のみの傍聴となります。

以下、当日の報告です。

 

☆採択教科書:東京書籍版に決定

(経緯)
最初、4社の候補教科書(4社として挙がったのは、東書、学図、学研みらい、日本文教でした。)
が、それぞれの教育委員から推薦されました。
まず、良かったことは委員の中で、誰一人「日本教科書」及び「教育出版」を推す委員はいなかったことです。

経過としては、3回の種目別調査会議、調査委員会をやり、7月31日に聞き取りをしたということです。
区民アンケートは81通とのことでした。

どの委員からも、基本的に、
「『道徳教育』として、特定の価値観を押し付けず、生徒自らが主体的に考えることができることが望ましい。」
ということが強調されました(ただし、このことだけに1時間必要だったのかとも思います。)。
また、「問いの立て方も大切で、あまり細かくせず、入り口は広い方がよい」(教育長)
そのため、「教科書はあっさりしている方が良い」(教育長) ということでした。

一人一人の委員の発言は割愛します。

結論として、東京書籍を押す根拠は、
1.あまり、論をお押し付けるというより、問を立てて生徒を考えさせるようになっている(他社も含むー候補4社)。
2.ノートなどの分冊があるものは、ワークシートに時間がとられ、論議ができにくい(日本文教・あかつき)
  →2分冊ものの日文、あかつきはこの段階で脱落。
3.東京書籍が,比較的、1時間ごとの単元で区切りながら「考える」授業を組みたてるのに扱いやすいのではないか。
  バランスも良い。
4.内容的には、比較的東書は「あっさり」しており、押し付け的ではない。
  自分で自分に問いかける、これが道徳の考え方だろう。そのプロセスが大事。
5.小学校も東書を採択した。小・中連携を進めている杉並としては、教科書も連携を考えるのが良い。
大体以上でした。

 

「みんなの会」で要請文を出した内容で、
>「私たちは、「道徳」とは、子どもたちが周りにある様々な人間関係の中から、自ら考え、みんなで話し合い、行動の規範を見つけ出す学びだと考えています。押しつけの中からは何も生まれませんし、覚えこむ学びでもないはずです。

初めから「こうあるべき」という押しつけの「道徳」は子どもたちの成長に役立つものとは思えません。

中学生は自ら多様な考えを見聞きし、自ら考える力を備えています。

子どもたちのこ の力を引き出すことこそ学びの本質でしょう。

この点からも、特定の価値観を押し付けることのない教科書、教育を望みます。 」
という点は、踏まえられたたと言えるでしょう。

ただし、初めから、「小学校が東書だから・・」という理由づけから、最初から東書に決まっていたのかな?
という感じもしました。
とりあえず、道徳の教科化を認めたことを前提に、無難なところで落ち着かせたといえるでしょう。

 

以上です。

区立施設再編プラン整備計画 第2次実施プラン説明会のお知らせ

  • 2018.07.29 Sunday
  • 17:46

杉並区からのお知らせです。

児童館は廃止?小中一貫校は今後どうなる?阿佐ヶ谷の再開発は?

いつの間にかどんどん進む再開発。

この案内は、なぜかまだ杉並区のHPにのっていませんのでUPします。
 

中学校道徳教科書採択にあたっての要請

  • 2018.07.11 Wednesday
  • 21:17

2018年7月11日

 

杉並区教育委員会   

教育長     様  

 

                中学校道徳教科書採択にあたっての要請                      

                                                                    

                                           杉並の教育を考えるみんなの会                         

 

  日頃より杉並の子どもと教育に深く心を砕かれておられることに敬意を表します。

昨年度の小学校に続き中学校でも、「道徳」教科化により検定が行われ、2019年度から使用する「特別の教科 道徳」の中学校教科書の採択が行われます。私たちは、これまでの教科書採択で、特定の教科書を支持したり、排除したりする立場はとっていません。

  ただし、新しい歴史教科書をつくる会(「つくる会」)や、そこから分かれた日本教育再生機構(「再生機構」)・改正教育基本法に基づく教科書改善を進める有識者の会(「教科書改善の会」)の扶桑社版=育鵬社版・自由社版教科書(以下、「つくる会」系教科書)は例外です。「つくる会」や「再生機構」・「教科書改善の会」は、他社教科書を「自虐史観」「反日史観」などと誹謗し、日本国憲法を敵視し、日本の過去の戦争を正当化する「戦争肯定」の教科書です。天皇中心の日本を回顧的に追い求め、歴史的事実を歪曲するという点で、私たちは育鵬社版など「つくる会」系教科書の採択に対してだけは反対してきました。

 今年の中学校道徳教科書採択にあたっても、私たちは前述のような立場で採択を迎えようと考え、各地での教科書展示で閲覧と意見を書くということを行ってきました。以下、検定合格した8社の教科書を閲覧し、話し合った上で、要請します。

 

1.日本教科書の道徳教科書だけは、子どもたちの手に渡さないでください。

 

  2017年度に中学校道徳教科書の検定を申請したのは、東京書籍、学校図書、教育出版、光村図書、日本文教出版、学研みらい、廣済堂あかつき、日本教科書の8社で、すべて検定合格しました。日本教科書以外は小学校道徳教科書を発行した教科書会社です。

 新規参入の日本教科書株式会社は、安倍首相のブレーンとして知られる八木秀次・麗澤大学教授(日本教育再生機構理事長)らが2016年4月に八木氏が代表取締役社長に就任して設立しました。設立時の所在地は日本教育再生機構の事務所と同じ場所にありました。八木氏は、道徳の教科化などを提言した安倍首相直属の教育再生実行会議の有識者委員で、「道徳の教科化」を推進した中心人物です。八木氏は16年9月に日本教科書の代表取締役を退任し、その後の社長には晋遊舎の代表取締役会長の武田義輝氏が就任しています。晋遊舎は『マンガ嫌韓流』や元「在特会」会長の櫻井誠氏の本などヘイト本を多く出版している出版社です。日本教科書の現在の所在地は、千代田区神田神保町の晋遊舎の中にあり、晋遊舎の「子会社」と言えます。日本教科書は、事実上「つくる会系」教科書と言うことができます。

 

  内容から見ても、日本教科書は完成度の低い、復古主義・国家主義的内容です。道徳の学習指導要領は、その内容項目を、A「自分自身に関すること」、B「人との関わりに…」、C「集団や社会との関わりに…」、D「生命や自然、崇高なものとの関わり…」という4つの大項目に分類して規定しています。

 他社はこのA・B・C・Dに属する内容を適宜織り交ぜて配列し1冊を編集していますが、日本教科書は、各学年ともにA・B・C・Dを1ページから順番に扱っています。そのため、例えば1学期には「A」の内容だけを学習することになります。教科書づくりの「イロハ」を理解していない編集であることが明らかです。しかも、検定意見数が飛び抜けて多く、その多くが字句の間違いなどで、完成度が極めて低い教科書です。   

 

  さらに、使われている教材が編集部で作文したものが多く、無理矢理に教えたい「偉人」に結びつける展開のものがあります。

例えば、吉田松陰を登場させるために、中学生が陸上競技の走り込み途中で松下村塾の前を通る話などがその一例です(中1)。

また、新潟県長岡市がハワイと姉妹都市提携をして真珠湾で花火を打ち上げるという「白菊」(中2)という教材の最後に何らの必然性もなく安倍晋三首相の真珠湾での演説を1ページ分載せています。現役政治家の教科書記載は公平性からも配慮が必要なところでしょう。

   また、「道徳」とはかけ離れた内容もあります。「14歳の責任」では、14歳からは刑事責任能力が問われると罰則を強調します。イジメで被害生徒を自殺させた場合、少年院送り、出所しても地元では針のむしろ、賠償金の支払いは一生続くと脅しつけるような内容です。これが「心を育てる道徳教育」といえるのでしょうか?少年法は社会科公民の刑法のところで扱いますが、こんな脅迫まがいの教え方はしません。

 

 さらに、この教材の後には「もっと知りたい」として「割れ窓理論」が紹介されています。これは「犯罪学者」の理論で、「ゼロ・トレランス」(寛容ゼロ)の機械的懲戒処分の論理です。これは犯罪阻止の論理であり、14歳の「道徳」で教える内容ではありません。これでは脅しでしかありません。例をあげればきりがないのですが、この日本教科書の「道徳教科書」は、未来をになう子どもたちを育てるという視座からはかけ離れたものと言えます。

 

 2.子どもの内心を数値で「自己評価」させ、特定の価値観をおしつけるような教科書は採択しないでください。

 

 いずれの教科書も巻末に「自己評価」「ふりかえり」のページがあります。

道徳の教科化にあたって文科省は、数値による評価はしないとしてきました。ところが中学校道徳教科書は、8社中、東京書籍・教育出版・日本文教出版・廣済堂あかつき・日本教科書の5社が生徒に4〜5段階で自己評価させる欄を設けています。   

   子どもの内心の「愛国心」などを数値で「自己評価」させるような教科書ではなく、自らの考えや、行動について、自由に記載でき、はじめから結論を押しつけるようなことはしない教科書を選んでください。  

  なお、この自己評価に関しても、日本教科書が最も露骨です。

「中学生で身につけたい22の心」として、「礼儀を大切にし、時と場に応じた言動を判断できる心」「国を愛し、伝統や文化を受け継ぎ、国を発展させようとする心」「日本人としての自覚をもち、世界の平和や人類の幸福に貢献しようとする心」などを4段階のレベルで評価させる内容です。他社と比べても子どもにふさわしくない内容を多く含んでいる教科書です。

 

  私たちは、「道徳」とは、子どもたちが周りにある様々な人間関係の中から、自ら考え、みんなで話し合い、行動の規範を見つけ出す学びだと考えています。押しつけの中からは何も生まれませんし、覚えこむ学びでもないはずです。

  初めから「こうあるべき」という押しつけの「道徳」は子どもたちの成長に役立つものとは思えません。

  中学生は自ら多様な考えを見聞きし、自ら考える力を備えています。子どもたちのこの力を引き出すことこそ学びの本質でしょう。この点からも、特定の価値観を押し付けることのない教科書、教育を望みます。

 

  また、中学生といえば、「内申点」という点からも「評価」には敏感です。「評価」により子どもの心を縛ることのないことを強く願います。いずれの教科書も道徳授業時数に比較して、文章も長く総ての内容について授業で取り上げることは困難と思われます。生徒の実態に応じて学校で裁量できるよう形式的な押し付けは避けてください。

 

  以上のような観点から、今回の道徳教科書の採択にあたって、教育委員の皆様が、深慮を重ねて採択にあたられることを心から願い、要請する次第です。       

                                                                                    以上                         

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