10.8教育基本条例学習会の報告

  • 2007.10.09 Tuesday
  • 18:59
10月8日(月)の教育基本条例緊急学習会に参加してきました。
参加者は、41人、内区議会議員も7人みえ、盛会でした。

三上講師のお話は、「教育改革」の背景も丁寧に説明してくださり、約2時間。
休憩後の質疑応答と意見交換は、予定時間を大幅に超過し17時15分まで続きました。

配布資料は次の5種類ありました。
1 レジュメ<「教育基本条例等に関する提言(07.9)を読む>(三上昭彦)
2 「教育基本条例等に関する提言」(杉並区教育基本条例等に関する懇談会)
3 子ども(の権利に関する)条例の動向(子どもの権利条約総合研究所)
4 高知県こども条例
5 豊島区子どもの権利に関する条例(抄)

三上先生のお話から、私が特に印象に残った部分と直接杉並区の条例に関する部分について箇条書きで記述します。(文責は高橋晶子)

1.「教育改革」をめぐる動向とその特徴
・「国家戦略としての教育改革」の強行
  中心は人材をいかに効率的に養成するか
・教育を「商品」として市場競争させ、親は消費者として選択するという論 理へ
・競争を新たな国家の目標管理の下で入口における管理を一部は緩和しなが ら、出口における管理(=評価)強化
・大学における自己評価と第三者評価→高校以下にも入りつつある  
・地方分権改革 二面性あり
  権限と財源の移譲は不十分
  一方、地域レベルでの教育改革は多様に展開中

2.新教育基本法(新法)の特徴
 ・なし崩し的に既成事実化してきた事項を新法の中に位置づけた
 (例 学習指導要領(法規の末端の告示)には入れてあった文言
   「国と郷土を愛する」の明文化)
 ・全面的に改正することによって、他の法律(学校教育法等)を改正・再編
 ・憲法改正に向けての1ステップ
 ・新教育基本法の解釈・運用をめぐる論争
10月下旬に第一法規から、文科省関係者による解説書が刊行される予定
『「改正」教育基本法を考える』(三上他著)北樹出版 刊行済み
3.懇談会の構成と審議経過
・メンバー 現職の教職員、スクールカウンセラー、弁護士等がいない
・プロセス 重要なことも論議されているが、深められていない
もっと十分な時間をかけて慎重に審議すべきではなかったか?
杉並区の実態(データ等に基づいた)を反映しているのか?

4.「提言」の全体的な印象、問題
・一面的な歴史観・教育観 
・「人権」「権利」等の言葉がない
・とりわけ子どもの学習権、意見の表明権、等も欠落
・「人づくり」という「人間=人材」としてのみのとらえ方でいいのか?
・条例とすることでの拘束性・強制力がもつ問題性が大きい
  内心の自由の問題等、相当の注意や配慮が必要
・道徳主義的・心理主義的な感じが強い
・今までの杉並区の行政の評価はしていないのではないか?

5.今後の進め方
・制定に際しての民主的手続きの提言が欠落している
・適切につくられるなら意味ある
・議会のみでなく学校,PTA,NPO等様々な場で区民の十分な時間をかけた慎重 な議論必要
・様々な専門家の助言も必要

以下は質疑応答と意見交換の中から、一部抜粋しました。
講師だけでなく、いろいろな方からの発言をまとめたものです。

a 懇談会メンバーの中には意見書を出して問題点を指摘した人も
 いたが、結果的には今回の提言は提出された(以前別の懇談会で
 委員長が強く反対しても、提言が出されたこともある)
b 先日の区議会文教委員会では、この提言について長時間協議した。
 自民・公明・民主党も含め、問題が多いという意見ばかりであった。
c 教育=人づくりと何度も表現されているが、これは非常にラフ。
 ごく一面を政策的に切り取った感じがする。教育とは、人間の
 自己形成の全過程ともいえるもの。特に自から学習する権利は
 もっともベースになる。
d 山田区長が提唱している「教育立区」の考えが濃厚に反映され
 ている。
e 文言には違和感を感じるものが多数ある。とても認められない。
f 今までの政策の評価はやってきていない。
g 「すぎなみ学」とは具体的に何をさすのか?
h 区立学校でなく、地域運営学校に変更したいようだ。
i 就学前教育では、私立区立を問わず同じ内容をという記述もあり
 私立にも強制するのか?
j 区立図書館で教科書がみられなくなった。
k 師範館の説明会に参加した。ショックだった。

司会の山本さんから、「今後とも継続して学習会等をやっていきたい」
とまとめられました。

なお、次の2点について、配布資料の説明と協力依頼もなされました。

1)沖縄戦「集団自決」への教科書検定に関する陳情
 杉並区議会へ提出するもの。賛同署名への協力依頼

2)「男女平等参画のための東京都行動計画」の内容アピール
 高橋史朗氏が委員に加わっているため、激しい攻防がなされている

最後に、私の個人的感想を一言書きます。
教科書採択もひどかったけれど、今回の条例案はさらにひどい。
区議会でも問題になっているというのは心強いが、楽観せず、
問題点をどんどん広めて、慎重審議を求めていきたい。
山田区長のための条例ではないのだから。
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