杉並区中学校教科書の採択結果

  • 2020.08.09 Sunday
  • 12:23

 

8月5日、杉並区の中学校教科用図書の採択がありました。
その報告です。


抽選前に、今回の教科書採択に至るまでの過程が説明されましたが、
区民アンケートの回収は94通だそうです。(少ないですね。)
コロナ禍ということもあり、教科書展示の会場も少なく、アンケートは三桁に行きませんでした。

本日の傍聴希望者は28名で、コロナの予防もあり、傍聴は、本来20名の半分の10名が抽選で傍聴しました。

はずれた人は、別室で音声のみ。
市民、教員関係で傍聴できたのは、4人だけ、あとは出版社関係者のようでした。

 

結論を先に申しますと、社会科は地理・歴史・公民・地図、全て帝国書院となりました。
道徳は、教科化されて2年、先に採択した東京書籍を継続する、ということになりました。

 

教育委員のやり取りで特に特徴的だったのは、今期、新規参入の山川の教科書について。
今回はコロナ禍ということもあり「自習」として生徒自身で学びきれるかということも、
考慮点になったようです。
新規の山川については、そういう点から、内容が多く、人物も多く、中学生には厳しいという意見が多かった。また、「問い」についても「Q&A」的で対話、議論の余地がない。
また、東書などは導入部に工夫があるが、そちらに中心がいってしまって本論が駆け足になっていまう、などの指摘が大方でした。導入、本論、学習のまとめなどの「バランスが良い」と帝国教科書が選定されました。
この「バランスの良さ」という文言が繰り返されました。

ただ、見事に「育鵬社」「学び舎」は話題にあがりませんでした。
唯一、一人の委員が「育鵬社は物語的」で、「学び舎は、山川同様少し文章が多い」という発言が、申し訳程度にあっただけでした。
公民では育鵬社、自由社は一切出てきませんでした。「公民」では「平和で民主的な児童の育成」を目指す「社会科教育」の「出口」として、具体的に子どもにわかりやすく、調べ学習や討議しやすいものが良い、という趣旨でした。ここでも「バランスの良さ」が繰り返されます。

 

道徳については、「2年前に中学で挿入されたときに議論した内容を継承し、今回も引き続き東京書籍とする。」となりました。
「あかつき」や「みらい」は別冊ノートが付いていて、かえって使いにくいい。
道徳は「起承転結」の「結」は必要ない。各自で考えればよい。
道徳教育は、一つの価値観に生徒を導くものではないということは、(教育委員)共通の認識。教科書を使う上で生徒の思考を枠組みに押し込めないことが大事。一つの方向を押し付けるのではなく、生徒が自ら考え合っていくことが大事。
また、単元の扱いも、地域の状況に応じて対応すべきだろう、という発言もありました。
特に、道徳では「個人の価値観を特定の方向に誘導しない」ということが確認されました。
他教科でも、「多様性を認めた社会」などの視点が強調されていたことは良かったと思いました。

おおむね以上です。
かつての、「つくる会」教科書を採択した教育委員会とは違い、トップが変わるとこうも変わるのか、とつくづく思いました。


その他の教科の杉並区の採択結果は次の通りです。
国語(国語) 光村図書
〃(書写) 光村図書
社会(地理) 帝国書院
〃(歴史) 帝国書院
〃(公民) 帝国書院
〃(地図) 帝国書院
数学 教育出版
理科 大日本図書
音楽(一般) 教育芸術社
〃(器楽) 教育芸術社
美術 日本文教出版
保健体育 学研教育みらい
技術家庭(技術)開隆堂
〃 (家庭)開脇
外国語(英語) 東京書籍
特別の教科道徳 東京書籍

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM