佐々木千夏区議発言のここがおかしい!その3【ハングル】

  • 2019.09.29 Sunday
  • 21:30

佐々木千夏区議発言のここがおかしい!ーその3ー

今回は【ハングル】について。

まず、あれ?と思うことは、

『小学校の教科書について』ということですが「ハングル」?小学校でハングルのこと教科書に出てましたっけ?

まずは、佐々木千夏区議の発言から


ハングル文字の制定。この教科書にハングル文字が作られた、そしてまた長いこと朝鮮でハングル文字が使われたというのがありますけれど、これも朝鮮総督府の日本人の官僚が現在の形まで制定した。これ本当です。これは歴史的事実ですし、竹田恒泰先生、櫻井よしこさん、また、青山繁晴先生とか、いろんな有識者のかたがそのように教えられているんです。これは本当のことですから。


 「ハングル」の歴史に関しては15世紀李氏朝鮮にさかのぼります(当初は「訓民正音」)。中国大陸で「漢字」が作られ、日本列島では「平仮名」などが産み出されてきました。そして朝鮮半島では「ハングル」という独特の文字が発明されてきました。そうしたことを小学生が知ることに何の問題もありません。
ただ、ハングルが文字として整備される歴史に植民地時代の日本も関わり、その経過も評価も複雑で、それは小学生が学ぶにはふさわしいことではありません。小学校教科書にも、植民地時代における「ハングル」の記述はありません。まして「朝鮮総督府の日本の官僚現在の形まで制定した」と、何を根拠にして述べているか不明です。
佐々木区議の「官僚が制定した」というのは、1912年日韓併合時代の朝鮮総督府が、ハングルの表記法を近代的な意味での正書法として明文化した「普通学校用諺文綴字法」(※ 注1)をさすのかもしれません。しかし、これはそれまでの民間の慣習的表記法を整理し成文化したのにすぎません。その後何度かの改訂を行いますが、「新たな正書法」というよりは、従来行われていた慣習的な表記法を整理し明文化したものでした。そうした中、朝鮮語研究会が、朝鮮総督府の協力を得て、1930年に「正書法諺文綴字法」を制定しました。しかし、これは表音主義的表記法(※注2)との妥協の産物でもあり、研究会の主張が徹底されたものではなかったため、研究会の主張する徹底した形態主義的表記法(※注2)を実現させようと1933年に「朝鮮語綴字法統一案」を制定しました。その後、何度も改訂が重ねられ1988年「ハングル正書法」となります。ちなみに、この総督府に対し比較的従順であった朝鮮語学会も1942年には学会員33名が治安維持法違反として検挙されています(朝鮮語学会事件)。このように、ハングル成立には複雑な歴史がありますが、このような内容は、まず小学校では扱いません。そして、ここでもまた、佐々木区議は「本当です」「有識者」が「言っている」、と連呼しますが、前の2つの事項と同様にこれは一方的で独断的な判断で、資料に基づくものでまったくなく、議会のまっとうな言論活動を卑しめるものです。
それにしても、この方、「嘘です」と「本当です」しか言えないのでしょうか?

 

※注1「諺文(おんもん 【韓】オンムン、ハングル表記: 언문)」朝鮮固有の文字。

音声表記として精巧な表音文字の一種で、一五世紀半ばに考案され「訓民正音」として公布された。元来、漢字に対しての卑下した名称なので、現在はハングル(han-gɯr 「大いなる文字」の意)と呼ばれる。〔現代文化百科事典(1937)〕

 

※注2 表音主義的表記法とは、朝鮮語を発音通りにハングルで綴る表記法である。それに対して現代正書法は、個々の形態素を明示して綴るので形態主義的表記法と呼ばれる。

 

ここでおしまいにしようと思いましたが、最後に、ちょっとオマケがあります。(続く)

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